教文演劇フェスティバル

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教文短編演劇祭とは

道内外で活躍する劇団が各年度のテーマに沿った20分の短編作品で競い合う!優勝劇団は観客と審査員の投票によって決められる観客参加型のコンテンツとして、例年大きな反響を呼ぶ教文短編演劇祭は2008年より始まりました。記念すべき第1回目は大ホールの舞台上客席の形式で開催され、3つの劇団が出場しました。その後は回を重ねるごとに出演劇団が増え始め、1日で複数劇団の短編作品が見られるイベントとしての地位を確立していきます。また、道外の演劇祭との交流が始まったことで更なる拡がりをみせ、札幌から全国へ知られる演劇祭へと成長していきます。2018年9月には短編演劇祭のほか、過去優勝劇団によるエキシビジョンマッチイベント「GRAND CHAMPION STAGE」を開催し、初の2日間SOLD OUTとなりましたが、本番直前に北海道胆振東部地震が発生し、甚大な被害に苛まれます。それでもあきらめず、同年11月にGRAND CHAMPION STAGEの振替公演を大ホールで行い、その収益の一部を災害支援金として寄付する「Pray for Hokkaido - 北海道を演劇のチカラで元気にしよう -」といったプロジェクトも立ち上げました。2019年は初の試みとして短編演劇祭前日に前夜祭を開催し、二人芝居やゲストとのトークイベントなど盛り沢山なコンテンツを無料で実施。また翌日の短編演劇祭も会場内は大変な熱気に包まれました。
このように教文で2008年に産声を上げた短編演劇祭は演フェスのメインコンテンツとして、そして今や教文を代表し、沢山の期待と希望を背負ったイベントへと成長しました。これからも皆様に愛され、全国を代表する短編演劇祭として新しい歩みを続けていきます。

教文演劇フェスティバル
事務局

齊藤 雅彰 (サイトウ マサアキ)

教文演劇フェスティバル事務局
委員長

私が思う教文短編演劇祭とは「多くの演劇人が遊び心一杯に持ちながら、一堂に会してワイワイと楽しみつつも、皆が切磋琢磨できる演劇の催し」です。今までは各団体が20分以内の作品を発表し、審査員(※1)と観客による投票で勝者(決して優劣ではありません)を決めるといったルールのもと、最終的には最も投票数が多かったチームが優勝者(チャンピオン)(※2)となります。優勝した劇団には特典として教育文化会館の小ホールを無料で使えるとか上演制作費を付与するなど、いろいろなご褒美(※3)を用意しながら、イベントを盛り上げてきました。また、この短編演劇祭で活躍したチームを愛知の「劇王」(※4)や横浜で開催された短編の演劇祭へ送り込むことで、各地イベントとの交流も盛んになっております。出場するチームは札幌だけにとどまらず、今では道内各地や本州からたくさんの応募があり、マンネリに陥らないよう毎回あーだこーだと話し合いながら、企画や内容を練っています。こうした地道な努力を続けながら、年々成長してきたのですが、2020年・2021年は残念ながら新型コロナウイルスのせいで中止になってしまいました。しかしこの2年間、短編演劇祭へのエネルギーをたっぷりとため込んできましたので、いよいよ間もなく演劇波動砲として(あくまでも愛と平和の願いを込め)ぶっ放させていただこうと計画しております。

※1 「審査員」過去には札幌で活躍する演劇人自ら審査員を務めたほか、道外から日本を代表する劇作家や役者などもゲストとして招聘し、出場者と共に大きな反響を呼ぶ。

※2 「チャンピオン」は演劇祭委員長が身を削り二日間徹夜して作り上げた段ボール製のチャンピオンベルトを巻くことができます(笑)。次のチャンピオンが決まるまではチャンピオンベルトを返還せず、稽古場に自慢げに飾っておけるという特典があります(大笑)。

※3 「ご褒美」優勝特典。毎年趣向を凝らすため特典内容が変わる傾向にあります。

※4 「劇王」とは、長久手市で行われている「上演時間20分、役者3人以内、数分で舞台転換可能」という制約のもとで上演される短編演劇の頂上決定戦。

南 参 (ナンザン)

教文演劇フェスティバル事務局

「祭」とついてはいるが、出場者たちにとってのそれは「闘技場」だ。20分という短い時間に自分の思う「演劇」を詰め込んで表現し、審査員や観客たちにジャッジしてもらう。その先にある「優勝」という大きな喜びを掴み取れると信じて。
だがそこに至るまでの道のりは遠く険しく、多くの者達が涙を呑んで来た。戯曲審査で落とされ上演する機会すら与えられぬ者……わずかな得票数の違いで予選を突破できなかった者……決勝まで勝ち上がったが審査員による講評でけちょんけちょんにこき下ろされる者……ていうか、それ以前に脚本が書き終わらなかったとか、出演メンバーが揃わなかったりで応募すら叶わなかった者……。今年こそはと頂点を睨みながら、いつしか地べたに這いつくばる者たちが9割だ。
私も過去出場者として幾度となく挑戦し、幾度となく涙を呑んだ。他のチームの演劇で爆笑が起きれば苦虫を噛み潰し、的外れな講評をする審査員を恨んだりもした。しかし、真の敵は他の演劇人でも審査員でも観客でもない。己である。それが真に理解できた時、ついに勝利の女神は私に微笑んだのである。ま、次の年に負けたが。
勝利の女神は浮気性である。尻軽である。さらにはバイセクシャルである。年上でも年下でも関係ない。どこに住んでいたって構わない。学歴も収入も気にしない。誰にだって微笑みかけてくれるチャンスはあるのだ。女神が気にするのはたったひとつ。「最高に面白い演劇かどうか」だけだ。